NEWS RELEASE


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平成18年6月13日
商  工  中  金





地域金融機関との連携・協調の状況


 商工中金は、従来から中小企業金融の円滑化・地域経済発展の貢献に向けて地域金融機関と連携してまいりました。具体的には、中小企業の成長段階に応じた各分野(特に再生分野)での協調融資や新たな金融手法(金融フロンティア)での連携に取組むなど地域金融機関との連携・協調については一層活発化しています。
 今後とも商工中金は、「地域密着型金融の機能強化の推進に関するアクションプログラム」に基づく機能強化に取組んでいる地域金融機関と、各分野で一層連携を強化し、協調しながら中小企業金融の円滑化を図り、地域経済の活性化に寄与して参ります。
 

  
1. 連携金融機関数(平成18年3月31日現在)

 商工中金は各地域金融機関と協調融資や情報交換をより緊密に行うために全国358の地域金融機関と業務協力文書の締結を行っています。
 17年度については、地銀2行・信金11庫の合計13行庫と業務協力文書を締結しました。
   
連携状況 / 業態
地銀
第二地銀
信金
信組
合計
地域金融機関
65
47
292
172
576
うち実質的に連携している
金融機関
64
47
126
136
373
うち業務協力文書の
締結済の金融機関
56
40
126
136
358
  
 
(注1)
連携:相互に連携の意思を確認した金融機関との間では連絡窓口を設置し、情報交換、個別協調案件紹介等を継続的に実施中。
 
(注2)
地銀:地銀数には埼玉りそな銀行を含む。
 
(注3)
信用組合:平成15年7月に全信組連と業務連携・協力に関する覚書を締結し、傘下の信用組合(189組合)のうち、149組合が当金庫との連携を表明。
(その後の統合等により現時点では172組合中136組合)
 
  なお、商工中金では、中小企業の持続的な成長を応援するためのこうした取り組みをとりまとめ、「17年度政策評価報告書」として公表する予定です。


2. 研修会等への講師派遣状況

 
 商工中金は業界団体のセミナーへ講師派遣、各地域金融機関との勉強会を開催するなどして中小企業金融の円滑化に努めています。
 平成15年度は主に全般的な業務連携及び事業再生、平成16年度は主に事業再生、特にDDS(注1)(デット・デット・スワップ)、平成17年度は事業再生と新しい中小企業金融、特にABL(注2)(アセット・ベースト・レンディング)をテーマとした研修会等へ講師を派遣しました。
 その結果、地域金融機関によるDDS・ABLの活用が拡がりつつあります。

 
【研修会等への金融機関参加数】
   
  15年度(12〜3月) 16年度 17年度
  事業再生
DDS等
新しい金融
デリバティブ
  事業再生
DDS等
新しい金融
デリバティブ
  事業再生
DDS等
新しい金融
ABL等
地銀・
第二地銀
304
67
2
275
193
0
364
84
250
信金・信組
341
186
0
123
114
1
469
182
267
合計
645
253
2
398
307
1
833
266
517
 
約2年半で、延べ1,876の金融機関が参加する研修会等へ講師派遣

 
(注1)
DDS(Debt Debt Swap):既存の銀行債権を劣後ローンに切り替える取引であり、所定の条件を満たす場合、債務者区分等の判断において資本と見做されることから、中小企業の再生手法として注目されている。
 
(注2)
ABL(Asset Based Lending):動産・債権などの流動資産を主体とした担保融資。不動産担保や代表者の個人保証に依存した融資観慣行からの脱却として近時注目されている。商工中金のABLモデルは、「在庫が売れて売掛金に化け、売掛金が回収されて預金に化ける」事業のライフサイクルに着目し、在庫・売掛金・流動預金を一体として担保取得するとともに融資枠を設定する点に特徴がある。


3. 協調融資実施

   商工中金は中小企業の成長段階に応じた「創業」「革新」「再生」の各分野および「新たな金融手法(金融フロンティア)」の分野で地域金融機関と連携・協調し、中小企業金融の円滑化に努めています。

1)協調融資実績件数
 
(件)
H15年度
(12〜3月)
H16年度H17年度
1,289 7,304 10,127

2)特色ある協調取組事例
   
協調分野 内容
創業 「ベンチャー企業支援に関する連携・協調」
 創業1年の大学発ベンチャー企業が大幅なダウンサイジングと低価格を可能にした半導体集積回路検査装置を開発し事業化。商工中金は製品の新規性と事業の将来性を高く評価し、当該地域金融機関と協調融資を実行。
革新 「新連携認定企業支援に関する連携・協調」
 消火器具開発会社が二酸化炭素を利用した新たな消火器具の開発に成功したが、販売力や資金力に限界があることから、部品供給メーカーと販売会社と連携して新連携の認定を受けた。
 商工中金は事業計画をヒアリングし、既往取引行である地域金融機関と協調支援を行い、同社の事業計画が実現。
再生 「早期事業再生に関する連携・協調」
 全国展開の外食チェーン業者が競争激化による収支悪化とデフレによる保有資産の含み損拡大で実質債務超過に陥り、金融取引が厳しい状況にあった。
 商工中金はメイン行である地域金融機関と共に中小企業再生支援協議会へ相談を行い、スクラップアンドビルド等の収支改善策と過剰債務圧縮策を策定。メイン行に対しては契約書作成などのノウハウを提供し、協調してDDSを実行。
 結果、他の取引金融機関による返済緩和支援に波及し、収支改善策の効果により3年程度で債務超過は解消する見込み。
「リファイナンスによる連携・協調」
 全国規模でもトップレベルの専門工事業者が、過年度の投資等の失敗により、過剰債務を抱え債務超過に陥いる中で、金融取引が厳しい状況にあった。
 商工中金は、メイン行が売却する債権をリファイナンスすることで、早期再生が十分可能であると判断し、必要額の半分を保証協会の保証付貸出で対応し、残額を地元信金と協調融資をした結果、資金繰りが安定化するとともに、多額の債務免除益が実現し、再生が順調に進展。
新たな金融手法
(金融フロンティア)
「ABLに関する連携・協調」
 平成17年10月に動産譲渡登記制度がスタート。商工中金は、事業からのキャッシュフローを重視し、不動産担保・個人保証に依存しない融資スキームを推進する観点から、地域金融機関と連携して、海産物卸売会社に対して昆布や煮干を動産担保とする融資枠(シンジケートローン型ABL)を設定し、同社の資金調達手段の多様化を図った。
「シンジケートローンに関する連携・協調」
 産業廃棄物処理業者が中間処理から焼却処分までの事業拡張を目的とした大型投資(ダイオキシン規制対応の焼却炉を設置)を計画。商工中金は、主幹事としてシンジケートローン組成を計画し、政府系金融機関として中立的な立場から地域金融機関間の調整を行い、地元金融機関3行と連携して、シンジケートローンを組成。
 大型設備投資の実現により、事業拡大と環境面への貢献が見込まれる。