平成15年6月19日
商 工 中 金
第1回商工中金CLOの取扱いについて
商工中金は、中小企業にとって無担保による新たな資金調達手段を提供し、中小企業への金融の多様化・円滑化を図るため、独自に組成するCLOの取扱いを開始いたしました。
CLOは、中小企業向け融資における新たな金融手法として注目されており、金融フロンティアの発展・支援に貢献するという役割が公的金融機関に対して期待されていることから、商工中金としても積極的に取組んで参ります。
今般のスキームは、商工中金が募集した貸出債権を取りまとめ証券化を行い、これを優先部分と劣後部分に分け、優先部分(株式会社格付投資情報センターより格付AAAを取得予定)について投資家に売却するもので、企業数で約400社程度、金額で約170億円程度を予定しております。
一般に、中小企業者は物的担保に依存した間接金融によって資金を調達しておりますが、市場型間接金融であるCLOスキームにおいては、担保力が不足して十分な資金調達ができない企業でも、一定の財務要件をクリアーし、かつ一定の金利を支払えば、資金調達が可能になります。一方で、商工中金としても信用リスクの一部を外部に移転することができ、中小企業者向け無担保融資の一層の拡大を図ることができます。
また、本件取組みについては、独自の審査に加え、中小企業信用リスク情報データベース(CRD)(注1)を活用したリスク計量を行っております。
現在、「リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラム」において民間金融機関及び政府系金融機関に対し、中小企業の資金調達多様化を図るための証券化に関する積極的な取組みが期待されております。商工中金は、本取組みの中でCLOの組成ノウハウを蓄積し、民間金融機関と協調した新たな金融手法の発展・支援に積極的に取り組んでいく予定です。
(注1)我が国で初めての中小企業に関する大規模データベースとして、2001年3月に構築された金融インフラ。経済産業省・中小企業庁の主導により中小企業に対する金融を円滑にすることを主眼に創設され、会員から提供された100万社超の財務データを蓄積、分析することで、中小企業の金融円滑化に向けた諸々の取組みを行っている。
(参考)
スキームの概要
商工中金が中小企業に無担保貸出を実行し、CLO(ローン担保証券)を組成する。
担保力不足により十分な資金調達ができない企業も一定の財務要件をクリアーし、相応の金利を支払えば、無担保の長期資金の調達が可能となる。
大手金融機関しかCLO組成の実績がないが、商工中金がノウハウ蓄積し、今後地域金融機関にノウハウを提供することでCLO市場の発展が期待できる(CLOで組成されるABS・ABCPは日銀担保・オペの対象)。
(参加企業への新規貸出から投資家への証券販売までの流れ)
商工中金は参加条件に合致する中小企業に融資を実行する。
商工中金は、上記貸付債権をまとめて信託銀行に譲渡する。
信託銀行で受益権を優先・劣後に分割し優先受益権は格付(AAA格)を取得する。
商工中金は優先受益権をみずほ信託銀行を通じて投資家に売却し、劣後受益権は保有する。
(参加企業からの返済から投資家への償還までの流れ)
参加企業は元利金支払日に商工中金に元利金の支払を行う。
商工中金は参加企業からの回収金を信託銀行に引き渡す。
信託銀行は回収金を原資に投資家に信託配当等を行う。
◆第1回CLOの募集規模
□募集期間:
平成15年6月10日(火)〜
□対象企業:
300社〜400社
□募集金額:
100億円程度
◆ローン内容
□融資金額:
10百万円〜50百万円
□資金使途:
運転資金
□融資実行日:
平成15年6月20日(金)〜平成15年7月18日(金)
□期間:
約3年(期日:平成18年7月20日)
□返済方法:
6ヶ月毎元金均等返済
□融資利率:
固定金利(予定利率:1.8%〜2.9%)
□利息徴収方法:
6ヶ月毎、前取
□担保:
不要
□保証人:
代表者1名を連帯保証人として徴求
□貸付方法:
証書貸付
□期限前返済:
不可
◆参加条件
□商工中金の既往貸出取引先であること。
□以下の全ての財務要件を有すること
(1)年商10億円以上
(2)直近決算における経常利益が黒字
(3)有利子負債が月商の9倍以内