サポート事例

新たな遊覧船を建造し、インバウンド需要を取り込む宮城県の企業組合をサポート!

理事長 大山 弘様

松島島巡り観光船企業組合(本社:宮城県宮城郡松島町)は、日本三景に数えられる松島湾内の遊覧船事業者です。67隻の小型船と、大型・中型合わせて7隻の遊覧船を保有し、組合は観光客の受付や所有船の整備保守業務を、組合員は組合所有船を含めたオペレーター業務を手掛けています。同組合は、松島の海上交通の円滑化を通じて地域活性化に貢献しています。

組合の始まりは400年前の四国、瀬戸内海の村上水軍!?

同組合は、戦国末期の武将、伊達政宗公が水軍を作るため、瀬戸内海より48名の村上水軍を呼び寄せたことが由来とされ、水軍から伊達家御用船の船頭衆、現代は松島湾を中心とした遊覧船事業と、時代に合わせその役割を変えてきました。時代とともに成長してきた組合ですが、2011年3月の東日本大震災では、多数の船舶や組合事務所が流出するなど、厳しい局面を経験しました。現在は、震災からの完全復興に向け組合員と力を合わせ様々な経営努力をしています。

松島湾ダーランド推進計画に協力

松島湾を含む地域の関係者は、震災以降も懸命に経営改善に取り組んできましたが、現時点での集客数は震災前の水準に至っていません。そこで2013年12月、日本で初めて「世界で最も美しい湾クラブ(※)」に加盟し知名度の向上を図るなど、観光客に松島湾エリアを楽しんでもらえるよう、宮城県や近隣市区町村と連携した取り組みを行っています。(※)湾を活用した観光振興や、地球環境保護、観光資源の保全を目的にフランスのモルビアン湾観光局に本部を設置し、非政府組織として1997年に設立。フランスのモンサンミシェル湾をはじめ、世界各国の湾が加盟しています。

新船舶の建造に向け、宮城県中小企業団体中央会と連携し、計画策定をサポート

同組合は、松島を盛り上げる同推進計画に賛同し、インバウンド等への対応を強化するため、新しい船舶の建造の検討に着手しました。しかしながら、大型船の建造を行うのは約20年ぶりであり、新船の計画作りや投資効果の検証などに課題がありました。商工中金は、宮城県中小企業団体中央会と連携して、過去の建造データを取り寄せて検証するなど計画策定段階からサポートを行い、また資金面では必要な時に必要な資金対応をすることで、同組合の資金負担を軽減しました。新しい船舶は2019年7月に進水式を迎える予定です。今後も商工中金は、中小企業団体中央会と連携しながら、地域に必要不可欠な同組合をサポートしていきます。

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