提供 : 商工中金
企業の未来を
支えていく。
日本を変化に
つよくする。



生産性の向上、事業承継、カーボンニュートラルへの対応など、中小企業の経営課題やニーズは多様化し、解決方法が見えにくくなっている。商工中金は事業性評価への取り組みを強化し、対話を通じて企業が抱える課題やニーズを共有。金融慣行にとらわれず、全国に有するネットワークを生かした本業支援など、資金面にとどまらない総合支援を展開している。「金融を超えて、何ができるか」を追求する商工中金の姿を追う。
「金融を超えて、何ができるか」(5分55秒)
夢を実現する伴走者に
(イネーブラー事業)
商工中金では、地域経済や地域の中核産業の再興を実現する「本業支援一体型金融フロンティア事業」を「イネーブラー事業」と名付け、2019年秋から本格的に活動を開始した。「イネーブラー=夢を実現する伴走者」として中小企業・組合などの事業の維持、成長の実現に向けて、同金庫の特性を生かした徹底的な伴走支援を行っている。
イネーブラー事業は3つの視座を軸に取り組んでいる。①金融慣行の打破、②より高度なノウハウ・技術の提供、③一歩踏み込んだ与信と再生スキームだ。これらを通して、経済活性化や地域創生、産業競争力の強化に役立つ波及効果の大きい取り組みをサポートし、全国や業界全体に横展開している。
イネーブラーの視座
20年からの新型コロナウイルス感染拡大は地域経済に深刻な影響をもたらし、中小企業ではビジネスモデルの再構築が大きな課題となっている。そこで、ウィズコロナ時代を踏まえてイネーブラー事業の推進体制の見直し、中小企業のニーズの変化を踏まえたプロジェクトの再構築を行った。そうして、「地域を元気にする」「産業を元気にする」をテーマに、「再生・再興支援」「磨き上げ支援」「生産性向上支援」の3つのカテゴリーに分類し、本部と地域の営業店が一体となって事業を推進している。
イネーブラー事業のカテゴリー


スタートアップ企業の
挑戦を後押し
新産業へ挑戦する創業から間もない企業に対する積極的なサポートも同金庫の特性を生かした取り組みだ。スタートアップ企業やベンチャー企業は過去の事業実績が乏しいことから、融資を検討する金融機関側にも新市場や新技術の評価ノウハウが必要となるなど、融資審査における難易度が高い。商工中金では、突きつめた事業性評価を行うことで、将来予測を可能とする融資判断を行っている。
具体的には、スタートアップ特有の情報ネットワークやベンチャーキャピタル等のプレーヤーとの関係構築を専門的に行い、高度なスキーム構築を行う専門セクション「ソリューションクリエーター」、本部各部門横断組織「創業サポーターズ」を設置し、そのノウハウを蓄積。その上で投融資と本業支援一体のサポートを行ってきた。
事業性評価力の向上
イネーブラー事業やスタートアップ企業へのサポートは、これまでの金融慣行にとらわれない取り組みである。こうした取り組みを進めていくには事業性評価の強化が欠かせない。
商工中金では事業性評価を「取引先との信頼関係を深め、取引先の事業内容や経営ビジョン・将来構想等を理解し、将来の成長可能性を把握するために、取引先をよく知る活動」と定義。これを全国の現場で行うためのツールとして「Vレポート(=バリューアップレポート。顧客の事業価値を上げるレポート)」を整備した。事業性評価の結果を「確認」、経営課題につき顧客の立場で考える「共感」、解決への取り組みを「共有」する「3つのK」のプロセスが重要であるとし、顧客視点を重視している。
さらにこの取り組みを強化するため、社内コンテスト「Vレポ甲子園」を全国で開催。多くの職員が「3つのK」に触れる喜びと楽しさを知るとともに、他の職員の発表に触発されレベルアップにつながることを意図したものだ。
また、現場から「本業支援のスキルを向上させたい」という多数の声を上がったことから、営業窓口の約半数500人に対する実践的な人材育成計画を20年10月から開始。営業窓口と本部担当者がチームとなり、企業への本業支援策について3カ月間集中して取り組むことで、現場力の強化を図っている。
「Vレポ甲子園」で事業性評価の
スキル向上を図る
新たな企業理念を制定
22年3月、商工中金は経営層や現場職員が一丸となってPURPOSE「企業の未来を支えていく。日本を変化につよくする。」を策定。「変化」というキーワードに強い思いがつまっている。日本という社会やそれを構成する組織や人を「変化」に強くしたいという「志」の表れだ。
不確実で変化の激しい時代において、商工中金は中小企業や社会に対して安心と豊かさを生みだすパートナーとして、金融慣行を超えて企業と共創し、サポートを進めていく。