山本容器×商工中金 中小企業を伴走支援 危機を乗り越える強さ vol.1 顧客に寄り添い経営課題を共有 資本性劣後ローンで財務を強化 提供:商工中金

新型コロナウイルス感染症の影響により、経済・社会が大きな打撃を受ける現在、多くの企業は活路を見いだそうと日々格闘し続けている。商工中金は中小企業専門の金融機関として顧客に寄り添ったサポートに注力し、85年の歴史の中で中小企業とともに数々の経済危機を乗り越えてきた。そんな商工中金の伴走支援を紹介するシリーズ広告。1回目の今回はドラム缶のリユース(更生)を手がける山本容器(大阪市)の取り組みに迫った。

リーマン危機も
先を見据えた経営貫く

山本容器 代表取締役社長 山本 修嗣氏

山本容器
代表取締役社長
山本 修嗣氏

3Rに貢献するドラム缶リユース

大阪市から23キロメートルほど南西にある泉大津市。石油や化学工場が建ち並ぶ工業地帯の大阪湾近くに山本容器の堺工場がある。産業用容器を取り扱う同社はドラム缶のリユースが主力事業で、来年創業100周年を迎える老舗企業だ。

化学品や薬品などの貯蔵、運搬に欠かせないドラム缶は、リユースやリサイクル(資源再生)に適した「産業用容器の優等生」だ。特にドラム缶のリユース・リサイクルは、限りある鉄資源の使用量のリデュース(削減)にもつながる。その意味で山本容器の事業は「3R」に貢献する環境負荷低減型ビジネスで、国連が定める持続可能な開発目標(SDGs)の取り組みに合致しているものといえる。

ドラム缶のリユースの処理方法は内容物の種類や性質によって洗浄と焼却の2通りがあり、本社工場では洗浄、堺工場では焼却を手がける。とりわけ焼却処理は高温排ガス集塵(じん)装置といった高度な設備が必要になるため採用する事業者が少ない。内部に高密度ポリエチレンの内容器を装填(そうてん)した再生複合容器(ケミドラム缶)の同社の国内シェアは約4割と全国トップクラスを誇る。

山本容器 代表取締役社長 山本 修嗣氏

山本容器
代表取締役社長
山本 修嗣氏

金融と情報の両面サポート

同社と商工中金との取引開始は1970年と、今から半世紀前にさかのぼる。これまで商工中金は山本容器に対し、設備投資のための資金の融資はもとより仕入先・販売先を紹介するビジネスマッチングや、コンサルティングの導入など総合的な支援をしてきた。ダイオキシンを排出しない堺工場の高温排ガス集塵装置も商工中金のサポートにより業界に先駆けて91年に導入。現在は他社も視察に来るほどだ。

山本容器代表取締役社長の山本修嗣氏は「ビジネスマッチングで営業面のサポートをしてもらえるのは非常にありがたい。アポイントが取りにくい企業でも、商工中金の全国ネットワークと金融機関としての信用力を生かして紹介してもらうことで、我々のチャンスも広がる」と話す。2015年に現会長で父親の山本坦廣氏からバトンを託されて4代目社長に就任した修嗣氏だが、堺工場の責任者だった08年のリーマン・ショックは「これまでに経験したことのない最大のピンチだった」と振り返る。受注が前年比4~5割減と大きく落ち込むところに自動塗装機の更新時期が重なった。厳しい経営状況下での判断であったが、同社はリーマン危機後を見据え、設備投資を決断。商工中金や地元の信用金庫などからのスピーディーな資金支援もあり、設備を一新した。

自動塗装機の更新でドラム缶の外観が格段に向上し、販売先からの評価も上がった。「今思えばあのときの決断は間違っていなかった」と修嗣氏。

商工組合中央金庫 船場支店 営業主任 小川 公嗣氏

商工組合中央金庫
船場支店 営業主任
小川 公嗣氏

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期限一括償還で資金繰りが安定

出荷棟新設で生産性向上図る

リーマン危機や東日本大震災といった数々の危機を脱してきた山本容器だが、これから先の10年、20年のためには新たな戦略が必要だった。そんなときに頼ったのは商工中金だ。

商工中金の対応は早かった。工場見学や関係者へのヒアリング、業界研究を重ね、同社の今後の経営戦略をまとめた「Value upレポート(Vレポ)」を作成。さらなる生産性向上のための設備投資や従業員のための職場環境の整備、それらの投資を可能にする財務力の強化が必要であると判断した。そこで実行したのは、財務体質強化を目的とした10年期限一括償還型の資本性劣後ローンだ。

資本性劣後ローンは通常の融資とは異なり、①長期間の融資(期限一括償還)②法的破綻時の支払いの優先が劣る——という2つの特徴がある。一定の条件下で自己資本とみなされるため、企業にとっては債務超過解消など財務の改善、資金繰りの安定につながる。なお、取引が長期にわたるため金融機関は企業の実態を継続的に把握する必要がある。

山本容器は資本性劣後ローンの導入により自己資本比率の向上など財務体質が強化され、資金繰りが安定化した。

それに続いてVレポを用いて地元金融機関と今後の戦略を共有し、生産性向上につながる出荷棟や福利厚生のための事務所棟の建設資金を協調で融資した。出荷棟と事務所棟は今年6月に完成し、修嗣氏による次代を見据えた経営が本格的に始まった。

事務所棟 出荷棟

堺工場の生産能力向上のため新設された
事務所棟(上)と出荷棟(下)

コロナ禍だからこそさらなる支援に注力

現在、商工中金で山本容器を担当する小川公嗣氏は「今回の資本性劣後ローンの実施はかなり思い切った判断だったといえるが、山本容器との長期的な信頼関係や地域経済の活性化、金融機関としての社会的使命を考えれば必要な取り組みだ」と強調する。

新型コロナウイルスの影響で経済の先行きが不透明な状況が続く。「リーマン・ショックほどの甚大な影響は今のところ出ていない」と修嗣氏は話すが、小川氏は「新型コロナの影響が遅れて出てくる可能性も十分ある。我々も85年もの長い間、中小企業専門の金融機関として培ってきたノウハウや知見を生かしながら、しっかりサポートしていきたい」と力を込める。

中小企業を伴走支援する商工中金。その姿勢はこれからもずっと変わらない。

堺工場の高温排ガス集塵装置と連動する再生炉(ドラム缶焼却)

堺工場の高温排ガス集塵装置と連動する再生炉(ドラム缶焼却)