品野セラミックタイル工業×商工中金 中小企業を伴走支援 地域経済を元気に vol.4

攻めの経営へ 金融協調で本業支援 新常態見据え、体制強化

提供 : 商工中金

攻めの経営へ 金融協調で本業支援
新常態見据え、体制強化

中小企業専門の金融機関、商工中金。事業性評価を起点とした企業の実態把握とグループ全体で提供する総合的ソリューションを強みに、中小企業に寄り添いきめ細かなサポートを続けている。コロナ禍の現在でも環境変化や新常態を見据えて、新たな一手を模索する中小企業も出始めている。商工中金の伴走支援を紹介するシリーズ広告。今回は独自技術で攻めの経営に転じるタイルメーカーを、地域金融機関とともに支援する動きを追った。

経営合理化に足踏み、ジレンマ抱える

暁工場(瀬戸市) タイルサイズ比較写真

暁工場(瀬戸市)は、製造可能なタイルのサイズの豊富さで
国内外から高評価を得ている

高機能・デザインに強み

日本有数の陶磁器の産地、愛知県瀬戸市。同市にある品野セラミックタイル工業(以下品野セラミック)は創業58年の陶磁器製タイルメーカーだ。開発力が強みで、セラミックに関する特許技術を有する。「汚れにくいのに滑りにくい」相反の性質を持つ画期的な床タイルなど、機能的でデザイン性に優れたタイルを全国各地の観光施設や商業施設、公共施設に納入してきた。

同社はこれまで原料や新製品開発を目的に、研究開発棟などの設備投資を行なってきた。しかし近年は海外から安価なタイル製品が流入し、販売面で苦戦を強いられた。

こうした逆境下で製造拠点の集約化や原材料の調達先の見直しなど、経営合理化に向けた地道な取り組みを進めていた。佐藤基社長は「経営改善に向けて対策を練っても、輸入品に対して攻めの姿勢で立ち向かえず、ジレンマを抱えていた」と当時を振り返る。

グループ総力で改革をサポート

商工中金は品野セラミックと半世紀にわたる取引の中で同社の技術力の高さと、佐藤社長のものづくりにかける熱い思いを熟知していた。担当の名古屋支店の橋爪康信課長は、佐藤社長ら経営陣と日々コミュニケーションを取る中で経営状況を把握。同社の攻めの経営への転換に向け全面的なサポートを決意した。

まずは品野セラミックの取引先へのヒアリングを通じ、同社の技術・財務分析など綿密な事業性評価を実施した。また商工中金グループの中でコンサルティング機能を有する商工中金経済研究所とも連携。主任コンサルタントの波多野美樹氏は何度も品野セラミックに足を運び、新たな事業計画策定の実現性を客観的な視点で精査した。担当する名古屋支店に加え、経営サポート部と商工研も品野セラミックの経営会議に適宜参加するなど、グループ総力を挙げて同社をバックアップした。

「経営課題の解決に向けて金融機関とのリレーション(関係)をしっかり取りながら、お客様自身が経営改善に真正面から取り組む覚悟が感じられた」と波多野氏。

こうした一連の取り組みを通じ、経営改革に向けた2つの解決策を導き出した。一つは製品の不良率低減を目的とした生産設備の高度化、もう一つは財務構造の見直しだ。

商工組合中央金庫 名古屋支店 営業第一部 営業第二課 課長 橋爪 康信 氏

商工組合中央金庫
名古屋支店 営業第一部 営業第二課
課長
橋爪 康信 氏

商工中金経済研究所(商工研) コンサルティング本部 事業・経営戦略部 主任コンサルタント 波多野 美樹 氏

商工中金経済研究所(商工研)
コンサルティング本部 事業・経営戦略部
主任コンサルタント
波多野 美樹 氏

イメージ イメージ

設備高度化へ地元信金と協調融資

財務強化のノウハウ提供

品野セラミックの主要取引行である瀬戸信用金庫・水野浩司調査役が「品野セラミックとの取引は当信金の歴史の一部」と話すほど、長期にわたる取引関係を持つ両社。同信金も品野セラミックの経営体質の改善は地域経済の発展に不可欠と判断した。

瀬戸信用金庫と商工中金は、2020年12月に「事業再生・経営改善支援に関する業務協力契約」を締結し、同社の改革へ向けた協議を重ねた。売り上げ増加に向けたサポートや既往貸出金利の見直しなどを経て、両金融機関は生産設備高度化と既存債務の再構築を目的とした協調融資を決定した。

融資にあたり、商工中金は瀬戸信用金庫に財務基盤強化に有効な「資本性劣後ローン」のノウハウを提供した。資本性劣後ローンとは自己資本としてみなされる債務で、借り入れ先の自己資本比率の低下を防ぎ、財務基盤の強化に貢献する。両金融機関はそれぞれの融資の一部を当該ローンで協調対応することで、品野セラミックの財務改善と金融取引の円滑化につなげた。「今回の融資は、我々が必ず『結果』を出せると信用してもらった証し」と佐藤社長は強調する。

瀬戸信用金庫 経営サポート部 経営サポートグループ 調査役 水野 浩司氏

瀬戸信用金庫
経営サポート部 経営サポートグループ
調査役
水野 浩司氏

IoT活用で生産改善

新型コロナウイルスの感染収束が見通せない現在、企業経営は厳しさを増している。そうした中でも品野セラミックは新常態を見据え、新たな一手へ動き始めている。その一つが、あらゆるモノがネットでつながるIoTの導入だ。佐藤社長は「工場に設置したセンサー機器が集める情報を社員で共有して、生産の改善を進めていく」と話す。

一方でサポート側の金融機関は、「本件が瀬戸信用金庫にとって資本性劣後ローンの第1号案件。今後も商工中金と情報やノウハウの共有を続け、地域経済の活性化に貢献したい」(瀬戸信金の水野氏)、「中長期経営計画を通じてお客様に寄り添いながら、新たな資金ニーズにも柔軟に対応する」(商工中金の橋爪氏)と、ともに今後の取組みに意気込む。

地域経済に不可欠な中小企業。商工中金は地域金融機関と手を取り合いながら中小企業の伴走支援に注力していく。

  • 成形工程イメージ
  • 焼成工程イメージ
  • 検品・梱包工程イメージ

3層構造の暁工場建屋では、(1)成形(2)焼成(3)検品・梱包の工程を一貫して行い、多様な製品を短納期で提供