輝く地域の中小企業

化粧品原料の新領域を開拓する
開発型企業に転換して発展

高級アルコール工業株式会社

機器のほとんどは自動化され、常に安定した分析・検査が可能

油脂から精製され洗剤等に使われる「高級アルコール」で創業

原料入荷時の品質チェック。植物由来の原料のため品質にばらつきがあるので、入荷時に状態を細かくチェックし、安定した品質製造に役立てる

「アルコール」というと、つい酒を連想しがちだが、各種製品に広く使われている。無数の種類があるが、分子中の炭素数の少ないものを低級アルコールといい、無色の液体だ。一方、高級アルコールは主に油脂から精製され、炭素数は6以上。12以上のものは常温で固体となり、乳化物の安定剤として洗剤等に使われる。この高級アルコールや、化粧品用に付加価値を高めた製品を製造するのが高級アルコール工業株式会社(千葉県成田市、川合清隆社長)だ。

異物の混入を防ぐクリーンブースで石油缶・ドラム缶製品を充填する。袋詰め製品の充填は自動化されており、品質基準を満たした安心・安全な製品が製造される

同社の歴史は1952(昭和27)年に設立された太陽石鹼株式会社に始まる。当時、日本では捕鯨が盛んで、鯨油から高級アルコールを精製していたが、82年に商業捕鯨停止が国際捕鯨委員会(IWC)で決議され、日本でも86年に停止した。そのため、原料はパーム油など植物由来のものに転換した。

機械制御で高レベルの品質管理を実現

転換期に「エステル」製造に取り組み開発型企業に

「より安全で高品質な製品を提供し、化粧品・医薬品添加剤業界に貢献したい」と語る川合社長

川合社長が入社したのは1981年。この年から高級アルコールの輸入量が国内製造を上回るようになり、前述の原料転換という課題にも直面するなか、川合社長は高級アルコールの川下の高付加価値製品で、化粧品原料となるエステルの製造に乗り出すことにした。
国内の化粧品業界は新規参入が難しく、海外見本市に出展して販路を開拓。その中で、新規性、進歩性、経済性を兼ね備えた新製品開発に取り組む開発型企業へと転換した。

リアクター。脂肪酸と高級アルコールを反応して、エステルを製造する反応設備

ポリエステルは繊維原料として有名だが、これを化粧品原料とする新規分野を開拓して新製品を投入。感性に訴える感覚商品である化粧品の原料としての特性を明確にするため、感覚を数値化して、従来品との性能比較をわかりやすく訴えた。こうした取り組みも、業績向上の原動力となっている。近年は、隣接分野の医薬品添加剤業界にも販路を広げている。
「技術のコア部分は見ただけではわからないので、見学コースを設け、工場の整備状況、安心・安全をアピールしている。今後も、感覚の数値化をさらに進め、化粧品・医薬品添加剤業界の皆様の役に立つ技術開発を進めたい」と川合社長は語る。

企業データ

  • 本社:千葉県成田市吉岡641-6大栄工業団地
  • HP:http://www.kak.co.jp/
  • TEL:0476-73-6020
  • FAX:0476-73-6024
  • 創業:1952(昭和27)年3月
  • 資本金:1700万円

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