輝く地域の中小企業

流通・小売からリゾート施設まで 
グループの総合力で沖縄に貢献する

金秀商事株式会社

沖縄の自然を生かしたリゾートライフを提供

県内経済を牽引する大グループの中核として

同社が運営するリゾートホテル「かねひで喜瀬ビーチパレス」。オーシャンビューで前面には美しいビーチが広がり、多彩な海のアクティビティーを楽しむことができる

 沖縄県で、建築工事や建築資材の製造・販売からスーパーマーケットチェーン展開、ゴルフ場およびリゾートホテルの運営、健康・バイオ事業まで幅広く事業を展開しているのが金秀グループ(持株会社=㈱金秀本社、那覇市、新垣秀彦社長)だ。
 創業者の呉屋秀信氏が自宅の一角で農機具などを作る鍛冶屋を始め、金秀鉄工所として企業免許を得たのが同グループの始まりだ。その後、M&Aなども行い、建設・不動産関連、小売・流通関連、観光・ヘルス&バイオ関連へと事業を拡大し、県を代表する企業グループとなった。
 そのなかで、グループ全体の売上の6割、経常利益の5割を上げる中核事業を担うのが、金秀商事㈱(沖縄県西原町、知念三也社長)だ。建設主体のハードの事業からソフトな流通等へも事業展開を目指す創業者の意向を受けて、長男の守將現会長が立ち上げた。軌道に乗るまでは苦難も多かったが、現在はグループの「柱」にまで育った。

小売・流通からリゾート施設展開へ

芝の手入れ。毎日コンディションを維持することで、ゴルフ場のブランドイメージをつくり上げる。芝はハワイ等の海岸地帯に分布し、塩分を含む水でも生育する「環境にやさしい21世紀の芝」といわれる品種を植えている

 同社の基幹事業は、県内に展開する食品スーパーの「タウンプラザかねひで」や小型店舗「かねひでジップマート」などの小売・流通だ。
 この安定した事業基盤を背景に、2000年代から手がけているのがリゾート施設関連の事業だ。かねひで喜瀬カントリークラブは、沖縄本島北部一帯に広がるやんばるの森の南端に造られたゴルフ場で、後発ならではの充実した設備を備える。県内屈指のゴルフ場として、グループのブランドイメージ向上にも寄与している。
 また、かねひで喜瀬ビーチパレスとかねひで恩納マリンビューパレスは1990年代にオープンしたリゾートホテルをリニューアルしたもので、本島西海岸の海と山の豊かな自然に恵まれたリゾートライフを満喫できる。

県民とともに歩み、県民に尽くす

沖縄からさらに世界へと社会貢献を目指す

「『県民とともに歩み、県民に尽くす』企業としての存在価値を常に強く意識している」と語る呉屋会長

 グループ共通の社訓は「誠実、努力、奉仕」。創業以来73年掲げ続けてきた。「特に沖縄県民とのつながりを大事にし、県民に寄り添いながら100年企業を目指したい」と呉屋会長は語る。「『県民とともに歩み、県民に尽くす』企業にこそ存在価値がある」。その思いを具現化する一環として「おきなわSDGsパートナー」に登録した。
 「SDGs(持続可能な開発目標)の精神はグループの社訓と合致する。“誠実”では、ワークライフバランスの充実、男女が共に活躍できる職場づくりなど、“努力”では、地域やビーチの清掃活動、IT環境整備、持続可能な原料調達など、“奉仕”では、首里城再建の支援、コロナ禍での医療用資材の支援、伝統文化の保全・継承、(公財)金秀青少年育成財団を通じた人材育成などさまざまに取り組んでいる」と語る呉屋会長。沖縄の地理的優位性を生かし商材をベトナムへ輸出するなど海外展開による沖縄経済の充実にも着手し、郷土へのさらなる貢献を構想する。

企業名:金秀商事株式会社 スライド

企業データ

  • 本社:沖縄県中頭郡西原町字小那覇494-1
  • HP:https://kanehideshj.com/
  • TEL:098-946-2830
  • FAX:098-946-3522
  • 創業:1947(昭和22)年5月
  • 従業員:4806名(グループ計)
  • 資本金:1億円(グループ計)

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