輝く地域の中小企業

巻線からモータ、そしてアクチュエータへ
電動化で快適な社会を創る

銀河電機工業株式会社

「モータ+駆動+制御システム」で提案

巻線部品製造から完成品のモータ製造へ転換

モータ駆動制御システム。ソフト、通信システムを組み込み、モータを含む「システム」として同社が提案している

 三重県川越町にある銀河電機工業㈱(後藤恵一社長)は、70年以上にわたり小型モータ関連の設計・製造・販売を行ってきた。三重県は大手電機メーカーが多く、大手モータメーカーも集積する。同社は四日市市で1948(昭和23)年、石田巌氏(現社長の義父)が創業した。もともと技術者として放送関係で働いていた巌氏は、しばしば壊れる部品の修理をするうち「コイルやトランスなら自分で作って商売できる」と考え、巻線部品製造を始めた。
 当時、トランスやモータなどの部品である巻線のニーズは大きく、人海戦術で生産していたが、同社は新型巻線機を開発して大量生産を可能にし、事業を大きく拡大した。
 しかし、オイルショックで受注が激減、下請の立場の弱さを痛感した。その時期に入社した現社長は、自社でモータの完成品まで作れるようにしたいと考え、生産体制を再構築するとともに、顧客が何を作っているかを一社一社調べ、売り込んだ。
 それが現在の、カスタムメイドのモータ作りにつながっている。現在同社では、住宅のレンジフード、換気扇、食器洗浄機、風呂暖房などから、産業用の工作機械、鉄道、コンベアー、半導体製造用機械のポンプ用ほか医療機器用に至るまで、多岐にわたるモータを手がけている。

顧客ニーズに応えつつノウハウを蓄積

銅線接続工程。一つ一つ配線をつなぎ合わせる。手作業でしかできない工程も多い

 「モータの用途に制限はなく、一つ一つ個別注文に応じています。大切なのは、仕様段階から顧客と打ち合わせ、ニーズに応える製品を作ること。すぐに解決できる課題ばかりではないが、それをクリアしてきたことが、ノウハウの蓄積となっており、そこが強みだ」(後藤社長)
 静音性にしても、省エネにしても、顧客の厳しい要求に応えてきた。そこを満たせているかどうかの判断も、同社のノウハウのうちだという。

電動化で未来を創造し、地球環境の保護に貢献

モータに駆動をプラスし制御システムをセットで提案

「"電動化"で快適さを追求する企業を目指す」と語る後藤社長

 モータは"回転"するが、それだけで差別化は難しい。物を動かす「駆動」、コントロールする「制御システム」をプラスして、電気エネルギーを動きに変換する「アクチュエータ」にすれば応用範囲が広がる。
 「『アクチュエータ』は、車関係では大手がすでにいろいろ手がけていますが、例えば介護・介助の現場で重いものを持ち上げる、体の不自由な人の動きのサポート、リハビリの援助などへの応用も考えられます。あるいは、物流の現場で物の仕分けなどにも応用できるでしょう。このように、あらゆる場面で、動きを"電動化"することで快適な社会が実現できる、つまり電動化で未来を創造し、地球環境の保護にも貢献することができると思います。そのとき、万人向けの製品ではなく、まず目の前の顧客のニーズを満たす製品を送り出したいと思っています」と後藤社長は将来を熱く語る。

企業名:銀河電機工業株式会社 スライド

企業データ

  • 本社:三重県三重郡川越町高松6
  • HP:https://www.ginga-motor.co.jp/
  • TEL:059-364-3141
  • FAX:059-364-3145
  • 創業:1948(昭和23)年2月
  • 従業員:100名
  • 資本金:1000万円

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