輝く地域の中小企業

食品物流のエキスパートとして
人々の生活を支える

アサヒロジスティクス株式会社

運送事業者の枠を超えた事業を展開

食品物流で顧客満足社員満足を追求

岩槻共配センター。顧客のニーズに合わせて、共配センター、物流センターを使い分けており、顧客のセンター運営を請け負う場合もある

 食品専門で物流を担うアサヒロジスティクス(株)(横塚元樹社長)は、運送から在庫管理・保管、仕分け、配送まで総合的に対応し、三温度帯物流に対応するための設備も完備。農家からメーカー、さらに小売まで幅広く顧客としている。
 同社は終戦直後の1945(昭和20)年10月、現社長の祖父・横塚元吉氏が埼玉県嵐山町で旭運輸を開いたのが始まり。米軍の払い下げトラック1台での創業だった。
 「横塚家は大正時代から馬車で荷物運びをしていましたが、創業者は子供の頃に"馬車屋"と馬鹿にされていたそうです。運送業を憧れの職業にしたいと、新しい技術も積極的に取り入れて顧客満足、社員満足を追求し会社を充実させてきました」
 元吉氏は49年頃から、酪農家から牛乳を集め大手乳業メーカーなどに納入する原乳輸送を始めた。顧客満足を高める過程で「徹底した温度管理、24時間365日止まることのない物流」のノウハウを蓄積、現在に至るまでの同社の強みとなった。

日本中の家族を豊かにする

日本一安全で品質の高い食品物流サービスを提供

冷凍の自動倉庫。冷凍倉庫内での人の作業時間を大きく削減

 1955(昭和30)年には旭運輸(株)として株式会社化し、62年からは大手乳業メーカーの市乳(乳製品原料)輸送も始め、事業は順調に拡大した。
 さらに、横塚正秋氏(現社長父)の時代にはチルド、フローズン食品などの輸送も手掛けるようになり、大手外食チェーンも取引先として、食品輸送全般へ事業を拡大。コンピュータを導入し食品を総合的に管理・輸送する食品トータル物流システムの確立に取り組んできた。
 設備面では、常温・冷蔵・冷凍の三温度帯物流に対応し、最新鋭の自動冷凍倉庫を各地に整備している。取引先は大手食品メーカー、大手コンビニエンスストア、大手スーパーマーケットに広がり、商圏も関東から東日本全域へ、そして中部、関西へと拡大した。
 「某大手コンビニチェーンの全国流通量の10%を取り扱っており、わが社の流通網はもはや『社会インフラ』です。生活に必要不可欠な『食』を支える物流インフラ企業の自負を持ち、『日本一安全で品質の高いサービスを提供し、日本中の家族を豊かに』することを常に意識するよう働きかけている」(横塚社長)

多様な人財を育てて確保し全国展開を視野に

「将来に向け広域ネットワークを構築したい」と語る横塚社長

 同社は人財育成に力を入れている。2010(平成22)年に設置した階級別教育制度「アサヒ人財育成大学(ALU)」は、管理職養成のプログラムだ。
 また、17年に設立した総合安全研修施設「滑川福田センター」は教習所並みの設備で、常勤のベテラン教員が新人研修をはじめ運送業未経験のドライバーを教習する。また、19年から女性活躍推進のための「クローバープロジェクト」を進め、女性ドライバーを積極的に採用し、女性が使いやすい女性専用トラック「クローバー」も導入した。
 「今後は広域ネットワークを構築したい。また、輸入のノウハウを蓄積して流通加工、輸入手続きなどを手掛け、商社、メーカー的な機能も整備したい。既存の小売業者とのパイプを生かし、パイを広げたい」と横塚社長は将来展望を語る。

企業名:アサヒロジスティクス株式会社 スライド

企業データ

  • 本社:さいたま市大宮区桜木町1-10-17シーノ大宮サウスウィング16階
  • HP:https://www.asahilogistics.co.jp/
  • TEL:048-788-3901
  • FAX:048-788-3903
  • 創業:1945(昭和20)年10月
  • 設立:1955(昭和30)年1月
  • 資本金:7800万円
  • 従業員:6204名(2022年1月、グループ計)

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