輝く地域の中小企業
鉄骨製造の3D-CADと
大型設備を強みに異彩を放つ
株式会社SINMEI

CAD総合力、大型設備、切断・溶接の最先端技術が強み
大型構造物の基幹鉄骨部材に強み、全国展開を実現する

青森県五所川原市は、県西部の津軽半島の津軽平野に位置し、日本海側に面した豪雪地帯だが、縄文時代からの遺跡もあり、古くから栄えた地域で、作家太宰治の生家(現太宰治記念館「斜陽館」)もある。
この地を拠点とする(株)SINMEI(佐藤文宣社長)は、現社長の父・佐藤清明氏が現在地で1968年に創業した。当初は妻の実家の家業・鉄工業の(株)伸明工業太刀打工場として立ち上げ、空調機器など建築設備の設置を始めた。
次第に鉄骨分野に進出し、同社製品は、東北はもちろん、首都圏を中心に全国の、特に大型施設の資材として広く利用されている。 1986年、親会社の解散に伴い、(株)藤恭として法人化、2008年に鉄工部門のグループ会社(株)シンメイ鐵工を吸収合併し、現社名とし、現社長が就任した。
どんな種類でもどんな量でも頼まれた仕事はこなす
若手社員の大幅登用で図面のデジタル化を促進した技能向上

「どんな種類も、どんな量でも、頼まれた仕事はこなす。『これだけ』とは絶対言わない」と社長は言う。
「いろいろな種類の仕事を受ける。できなければ仕事が回ってこない。神社仏閣、スタジアムといった、複雑な形状の他社が敬遠するような構造物の仕事も受ける。そこでは当社の3D – CADの『総合力』、『大型設備』、『最新の切断・溶接設備』が強みとなる。従来の手書き・原寸大の図面から、電子データでの3D図面管理に移行している。このわが社なりのDXで、工程短縮、精度向上などを実現した」
CADの採用で、複雑なR(曲面)を持つ加工も可能となった。鉄工業界では珍しいデジタル加工を可能にしているのが、同社の中核となる20歳代後半の人材だ。佐藤社長は就任以来若手の採用に力を入れてきた。これにより受注の幅も大きく拡大し、鉄骨の受注は3倍になった。
「受注する構造物は大型化しており、作業スペースに加え広大な保管スペースも求められる。最新鋭のサイズの大きい切断・溶接用の製造加工設備も不可欠だ。当社は積極的に設備投資を行い、顧客ニーズに対応してきた」と社長は強調する。
ごまかし、うそ、隠し事厳禁 信頼が受注拡大につながる

「社員には『ごまかし、うそ、隠し事は厳禁、常に正直に』とお願いしている。過去に建築業界を揺るがせた『構造計算書偽造事件(耐震偽造問題)』を教訓として、顧客や社会の皆様からの信用・信頼の尊さを社内で共有している。
加えて、当社は国土交通省の鉄骨製作工場認定制度で上から2番目のHグレードを取得している。近時の大型構造物で用いられる板厚50㎜の鋼材を含む60㎜まで取り扱い可能で、これも受注の幅を広げた。
今後の目標はこの会社を長続きさせること。若い社員には『失敗』を多く経験させ、将来は当社の幹部、経営者に成長してほしい」と佐藤社長は将来に向けた希望を熱く語る。
企業名:株式会社SINMEI スライド
企業データ
- 本社:青森県五所川原市大字太刀打字常盤83-2
- HP:https://www.k-sinmei.com/
- TEL:0173-34-4320
- 創業:1968年5月
- 設立:1986年3月
- 資本金:3000万円
- 年商:12億円(2022年3月期)
- 従業員:100名
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